本レポートは、公的統計と収集データをもとにAIが自動生成した分析です。推定を含みます。巻末の「ご利用にあたって」もお読みください。

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福岡市中央区 大名二丁目/居酒屋 出店分析レポート

対象地点:福岡県福岡市中央区大名二丁目|業態:居酒屋|検討物件の家賃 月25万円|想定客単価 3,462円|目標ラインの月商 2,123,646円

1. エグゼクティブサマリー

  1. 赤坂(261m)・天神(536m)・西鉄福岡(564m)の3駅で1日およそ29.6万人が乗降する九州最大の盛り場の内側。15〜39歳6.6万人、単身世帯8.3万という居酒屋の主客層は、福岡県平均を大きく上回って厚い。
  2. ただし中央区の飲食店は人口1万人あたり137.4店で全国平均の3.4倍。半径1km圏で確認できた同業20店は平均評価4.5、しかもその20店すべてが中価格帯=想定客単価3,462円と正面から重なる。
  3. 家賃25万円は目標月商の11.8%で都心としては許容範囲。勝てるかどうかは「予約なしで入れる・キャッシュレス・一人客が座れる」という、既存店が取りこぼしている一点に絞れるかで決まる。

業態適合度スコア

68 / 100点

68点=「弱点のほうが重い。前提を変えないと届きにくい」帯。主客層の厚みは90点級だが、同業の飽和と評価の高さという店側の努力で動かせない弱点が1つあるため、60点台に留めた。

図1 業態適合度(居酒屋/大名二丁目)。0〜100点。

減点した材料

  • 同業が飽和し、しかも強い:半径1km圏の居酒屋20店の平均評価4.5、うち19店が高評価。価格帯は20店すべて中価格帯で、当店の想定単価と完全に競合(致命的弱点)。
  • 飲食店密度137.4店/万人(全国40.32)。区内の飲食店は2,824事業所。
  • 半径1kmの居住人口は22,343人で、2050年推計22,338人=横ばい。地元客だけでは回らず、来街者依存の商売になる。
  • 商業地の地価が前年比+7.1%、住宅地+8.9%。賃料に上昇圧力(更新時のリスク)。
  • 口コミ上、人気店は予約必須。新規店は最初の数か月「知られていない」不利を負う。

加点した材料

  • 主客層が県平均より厚い:15〜39歳が65,796人。福岡県と同じ割合(25.4%)なら52,197人なので、約1.36万人多い
  • 127,259世帯のうち83,088世帯が一人暮らし(65.3%)。県平均40.7%を大きく上回る。未婚率37.5%(県28.0%)。
  • 昼夜間人口比149.2%。徒歩圏3駅の乗降計 約29.6万人/日。
  • 宿泊業135事業所(6.6/万人、全国3.64)で訪日客の受け皿が厚い。
  • 家賃25万円=目標月商の11.8%。都心としては現実的な水準。

採点の根拠は減点・加点の両方に置いた。人が多いこと自体では加点していない(居酒屋の客になる15〜39歳・単身層の実数で評価)。逆に、飽和市場でも「予約不要・キャッシュレス・一人客」という未対応領域が口コミから読み取れるため、50点台までは下げていない。

2. 商圏の基礎データ

22,343人半径1km人口(2020年)
149.2%昼夜間人口比(中央区)
29.6万人徒歩圏3駅の1日乗降計(2024年)
42.4歳年齢中位数(福岡県47.4歳)
半径別の商圏人口(人) 2020年 2050年推計 1km 22,343 22,338 3km 320,396 333,578 5km 724,482 743,083 単位:人/出典:国土数値情報(国土交通省)・2020年国勢調査ベース

図2 1km圏は横ばい、3〜5km圏は2050年に向けて微増。徒歩商圏より広域からの来街に依存する構造。

誰が住んでいる街か

年齢中位数42.4歳は福岡県(47.4歳)より5.0歳若い。福岡県自体が全国(48.6歳)より若いが、その県内でもこの街はさらに若い。65歳以上は17.0%=約34,900人で、県と同じ27.2%なら55,900人になる計算だから約2.1万人少ない。高齢層向けの早い時間帯は「厚い層」ではないが、夜型の店には追い風。

年齢帯別の人口(中央区・人) 15歳未満 20,432 15〜39歳 65,796 40〜59歳 56,961 60〜69歳 18,660 70歳以上 25,727 単位:人/出典:e-Stat 社会・人口統計体系(2020年国勢調査)。年齢不詳を含むため合計は総人口と一致しない

図3 15〜39歳と40〜59歳で12.3万人。居酒屋の主客層がそのまま街の重心になっている。

世帯:127,259世帯のうち83,088世帯が一人暮らし(65.3%)。福岡県平均40.7%、全国38.0%と比べて桁違いに単身に偏る。核家族は40,442世帯(31.8%)で県52.4%・全国54.1%を大きく下回る。家族連れの街ではなく、一人と少人数の街と言い切ってよい。

店づくりへの示唆:①席はカウンター主体+2〜4人の小卓。大宴会向けの座敷を主軸にすると、県内平均より薄い核家族層を取りに行くことになる。②未婚率37.5%(県28.0%)=仕事帰りの一人客が動く街なので、平日17〜24時の通し営業と「一皿単位・少量」の設計が効く。③女性55.0%(男性45.0%:男性92,450人/女性113,051人で女性が2.06万人多い)。男性比45%は49%からはっきり低く、単身女性が入りやすい明るさ・清潔感・席の見え方が集客に直結する(口コミでも清潔感が支持されている)。

購買力

住民1人あたり所得185.3万円。これは福岡市全体の平均(政令市の区には税の統計が無いため)であり、中央区単独の実力として断定はできない。全国1,741市区町村中147位、全国中央値131.6万円の1.41倍。

1人あたり所得の比較(万円) 東京都港区 1,014.6 東京都渋谷区 641.1 名古屋市 217.2 福岡市 185.3 大阪市 180.6 札幌市 161.0 全国中央値 131.6 単位:万円/出典:e-Stat 社会・人口統計体系。福岡市は市全体の平均値

図4 福岡市は名古屋市に次ぎ大阪市とほぼ同水準。港区・渋谷区のような突出はなく、単価3,462円は上限ではなく妥当な帯と読める。

世帯年収の分布(2023年・標本調査の概数):中央区の132,300世帯のうち収入区分が判明した127,480世帯でみると、1,000世帯あたり92世帯が年収1,000万円以上(全国81世帯)。全国1,214市区町村中183位。1,500万円以上は26世帯(全国21世帯)。全国よりは厚いが、港区型の富裕層集積ではない。年収300万円未満も1,000世帯あたり329世帯あり、高単価一本足は危うい。3,000円台の主力と、5,000円超のコース・地酒で上振れを取る二層構成が現実的。

世帯年収の分布(1,000世帯あたり) 中央区 全国 〜300万 300〜500 500〜700 700〜1000 1000〜1500 1500万〜 .

図5 単位:1,000世帯あたり世帯数(万円)/出典:e-Stat 社会・人口統計体系(2023年、標本調査の概数)。300〜500万円帯が全国より厚いのが中央区の特徴。

地価(半径1km・2026年)

区分中央値(円/㎡)地点数変動率
住宅地985,0002+8.9%
商業地2,970,00018+7.1%

最寄りの商業地点は大名2丁目・481万円/㎡(25m)で、圏内中央値の1.6倍。舞鶴1丁目372万円/㎡(248m)、大名1丁目199万円/㎡(263m)と続く。出店地は半径1km圏の商業地では最上位クラスで、賃料が相場より安い募集は要確認扱いにすべき水準。住宅地は今泉2丁目102万円/㎡(572m)、赤坂2丁目95万円/㎡(631m)と高く、周辺住民の経済力も相応。両区分とも上昇=評価が上がっている街。

競合密度

飲食店の密度(人口1万人あたり・店) 福岡市中央区 137.4 全国平均 40.3 単位:店/万人 出典:令和3年経済センサス‐活動調査 中央区の飲食店総数 2,824事業所

図6 全国平均の3.4倍。ただし昼夜間人口比149.2%の街なので、分母(居住人口)は実際の需要より小さく出る点に注意。それでも激戦であることは変わらない。

2b. インバウンド

(a) 規模:2025年、福岡県の外国人延べ宿泊者数は842.1万人泊(全国6位)、総延べ宿泊者数は2,548.3万人泊。中央区の宿泊施設数シェア(9.8%)で按分すると、福岡県に泊まった外国人842万人泊のうち、中央区あたり約82.9万人泊と推定される。

この街ぶんの数字は宿泊施設の「数」で按分した推定であり、実測ではない。大型ホテルが多い街では実態より少なめ、小規模宿が多い街では多めに出る。中央区は天神・大名に大型ホテルが集まるため、82.9万人泊は控えめ側の推定とみるのが妥当。

(b) 受け皿:中央区の宿泊業は135事業所、人口1万人あたり6.6事業所(全国平均3.64)と全国平均の1.8倍。区内の外国人住民も3,842人(1.9%、全国1.94%)。泊まる場所が十分にある=「通過する街」ではなく「泊まる街」。夜に酒を飲んで歩いて帰れる客が確実に存在する、という意味で居酒屋には有利な条件。

福岡県の外国人延べ宿泊者数 上位5か国・地域 韓国 288.3万 台湾 142.2万 中国 107.2万 香港 81.1万 米国 21.5万 単位:人泊(2025年)/出典:宿泊旅行統計調査(観光庁)。都道府県単位の推計値

図7 上位4つが東アジア。県全体842.1万人泊のうち、この5か国・地域で約640万人泊を占める。推計値のため人数は幅を持って読む。

(c) どこから:1位 韓国、2位 台湾、3位 中国、4位 香港、5位 米国。順位は明確だが、いずれも都道府県単位の推計値であり、この街に何人来るかは断定できない。

(d) 明日からできる打ち手(居酒屋として):

訪日客は「当てにできる」立地だが、主客ではなく上振れ要因として置くのが安全。X(SNS)調査では訪日客の声が確認できておらず、来店実態は口コミ側の手がかりに留まる(詳細は次章)。

3. 競合と口コミの傾向

対象は大名二丁目の地点から半径1,000m以内、検索語「居酒屋」で拾えた20店に限定した集計です。天神・大名・今泉・赤坂の中心部がほぼ収まる範囲で、徒歩圏に同業が足りず範囲を広げた、という事情はありません(むしろ絞っても20件が埋まる密度です)。

20半径1km内の居酒屋(検索上限件数)
4.520店の平均評価(Google集計値)
137口コミ件数の中央値(店あたり)
20/20中価格帯(うち高評価19店)

価格帯は20店すべてが中価格帯に分類され、安売り帯にも高級帯にも分散していません。想定客単価3,462円はこの帯のちょうど内側で、価格では差がつかない市場だと考えるのが安全です。加えて平均評価4.5・口コミ中央値137件は、既存店が客に選ばれ続けている状態を示します。競合が「多いが弱い」市場ではなく、多くて強い市場という前提から出発すべきです。

飲食店の密度(人口1万人あたり事業所数) 福岡市中央区 137.4 全国平均 40.3

単位=件/人口1万人。出典: 令和3年経済センサス‐活動調査(中央区の飲食店2,824事業所)。全国平均の約3.4倍。

読んだ口コミ86件が語っていること

口コミは、価格帯と評価が近い12店(●●●C/●●●O/●●●L/●●●J 天神店/●●●I 天神大名店/●●●G/●●●S/●●●K/●●●B 天神店/●●●P/●●●R/●●●Q)から計86件を読み解いています。大手チェーンではなく、この街の個人店・小規模店が中心です。86件の内訳は5点が67件、4点が13件、3点が6件で、平均4.7。原文の言語は日本語60件に対し外国語が26件あり、外国語で書かれた口コミが一定数ある=訪日客にも届いている店があるという弱い手がかりまでは言えます(標本が小さく、国籍構成の推計には使えません)。

話題別の言及件数(読んだ口コミ86件) 支持 不満 味の評価 46 / 2 接客・店員対応 30 / 2 コスパ・価格 20 / 1 雰囲気・内装 18 / 0 一人客の入りやすさ 10 / 0 混雑・予約 3 / 6 量・ボリューム 8 / 0 立地・アクセス 6 / 0 外国人客への対応 6 / 0 提供スピード 5 / 0

単位=件。出典: Google(12店・86件を読み解いた集計、2026年時点)。同一口コミが複数の話題に数えられる。

86件のうち味に触れたのが48件(支持46・不満2)、接客が32件(支持30・不満2)。この街の客は料理と人の対応で店を評価しており、そこは満たされている。一方で不満が支持を上回った話題は「混雑・予約」だけで、9件中6件が不満側です。件数は多くないものの、唯一の負け筋がここに集中しているのは見逃せません。良い店は予約で埋まり、当日ふらりと来た客は入れない。予約不要で座れて、質が落ちない店が入り込む余地です。また「一人客の入りやすさ」は10件すべて支持で、この街ではカウンターが評価の源になっている=外せない条件だと読めます。

支持の理由(要旨引用)

「少人数運営とは思えない完成度とコスパ」/●●●P
「一人でも入りやすく店主の気配りが評判」/●●●C
「お通し代なしでほぼ千円以内が頼みやすい」/●●●Q
「もつ鍋が絶品で大人数の宴会にも向く広さ」/●●●I

不満・要望(要旨引用)

「改装後は綺麗だが掘りごたつ等がなく長居しにくい」/●●●K
「ネギトロの解凍が不十分でご飯にも改善余地」/●●●R
「混雑時の厨房スタッフの態度に不快感」/●●●S
「飲み放題に1人3品必須で単価が高く感じる」/●●●J 天神店

かぎ括弧の声は口コミの要旨(言い換え)であり、原文の転載ではありません。店ごとの評価点・件数は掲載していません。

不満側は、味そのものよりムラと運用に集まっています。混雑時の態度、鮮度・温度のばらつき、現金のみの会計、長居しにくい椅子。いずれも仕込みと席設計と決済手段で潰せる種類のもので、技術の差ではなく段取りの差です。逆に言えば、既存店が段取りで落としている点を最初から詰めておけば、後発でも評価表に並べます。

読んだ口コミの声をすべて見る(本文で触れていない残り12件)

支持(9件)

不満(3件)

4. 街のいまと今後

結論を左右する点はWeb検索で裏を取りました。福岡パルコが2027年2月末で営業を終える件は事実確認済みです。築90年の本館の老朽化と周辺再開発の本格化を理由に、本館・新館ともに閉店し、パルコ・新天町商店街・西鉄福岡駅ビルの一部を一体で建て替えて大型複合商業ビルを建設する計画で、総事業費は約1890億円、2030年代の完成を目指すとされています。パルコ街区は延べ13万8千㎡で商業施設に加えライブハウスや現代アートのミュージアムなどが入る見通し、新天町街区は延べ8万8千㎡。隣接する新天町商店街の建て替え着手は、パルコ閉店後の27年春以降の見通しと報じられています。

天神中心部の主な変化(時点) 天神BC完成 BCⅡ竣工 パルコ閉店 複合ビル開業 2021年 2026年 2027年2月 2030年代

出典: 福岡市「天神ビッグバン」/報道(2026年1月)。BC=天神ビジネスセンター。BCⅡの竣工時期は報道ベース。

5. X(SNS)での評判

大名・赤坂に絞ると投稿が5件未満しか取れず、天神・今泉まで広げてようやく関連投稿約15件という薄さでした。母数が小さいので、以下は傾向の手がかりに留めます。

6. この街での需要の仮説

人口構成から主客層を先に決め、そのうえで口コミ・X・Webと突き合わせる。中央区の15〜39歳は65,796人(32.0%)、一般世帯127,259のうち83,088世帯が一人暮らし(65.3%/福岡県平均40.7%)、未婚者は37.53%(全国27.49%)。この街は家族の街ではなく、はっきりと単身・若年の街である。昼夜間人口比149.2という職場人口の厚みも、平日夜の外食を押し上げる側に働く。

居酒屋 誰が いつ 何を 体験 単身・未婚の20〜30代+近隣勤務者 (15〜39歳 65,796人/単身83,088世帯) 平日18〜23時が主戦場。金土は二次会帯 17〜19時は少量・高質で年配層と女性客 刺身・魚と 日本酒(品質重視) 予約なしで座れる カウンターの一人席

図:需要仮説の骨格。人口は国勢調査2020(e-Stat 社会・人口統計体系)、体験の枝はGoogle口コミ86件の分析より。

営業時間帯

単身が3世帯に2世帯という構成と、昼夜間比149.2の就業人口から、軸は平日18〜23時。仕事帰り一人客と2〜3人の少人数が中心になる。深夜0時以降も酒類を出すなら、用途地域の確認と深夜酒類提供飲食店の届出が要る(Web調査)。一方で17〜19時の早い帯は競合が手薄になりやすく、70歳以上25,727人・女性55%という構成に対しては、この帯を「少量・静かに飲める時間」として設計する余地がある。若者が多い街だからこそ、狙う層はこちらから選べる。

席の作り

口コミ86件のうち「一人客の入りやすさ」に触れた10件はすべて支持側で、不満はゼロ。「一人でも入りやすくワンオペ店主の気配りが評判」(●●●C) の型がこの街で機能している。カウンター中心(8〜10席)+2人卓2〜3を基本とし、大箱の宴会需要は既存店(●●●I、●●●Gなど)に譲る。

目標月商212万円に要る1日あたり回転数(客単価3,462円・月25日営業) 10席 2.45回転 14席 1.75回転 18席 1.36回転 単位:回/日。必要客数は月613人=1日約25人(利用者の計画値より算出)

図:席数と必要回転。14席なら1日25人・1.75回転で目標に届く。無理な回転を前提にしない規模設定が可能。

価格帯

想定客単価3,462円は、同業20店がすべて中価格帯である相場の中に収まる。区の世帯年収は1,000世帯あたり1,000万円以上が92世帯(全国81)と全国より厚い一方、300万円未満も329世帯ある二層構造。3,000円台は上を見ずに中間層の可処分を取りにいく設定として妥当だが、「390円均一・2時間3,500円」といった価格勝負の店とは同じ土俵に乗らないこと。品質で3,462円を正当化する必要がある。

メニューの方向

味の評価は86件中46件が支持(不満2件)で、内容は刺身・海鮮が中心。ボリューム8件、提供スピード5件も支持側。魚を軸に、量は削らず、出は速く。アルコールは日本酒・焼酎を厚めに置き、飲み放題の乱発は避ける(「飲み放題に1人3品必須で割高に感じる」という不満が出ている)。ニンニク不使用の餃子が評価された例もあり、翌日に響かない配慮は単身の平日客に効く。

見方が割れる点:Xでは「個室・食べ放題・大人数」が話題の中心だが、Google口コミでは一人客とカウンターへの支持が強い。X側は投稿約15件と標本が薄く(狭い検索語では5件未満)、統計(単身65.3%)はGoogle側を支持する。本レポートは一人客側を主、宴会需要は従とみるが、これは断定ではなく検証対象の分岐点である。

6b. この街で狙えそうな商機(AIの見立て)

ここから先は集めたデータからの見立てであり、確かめるのはこれから。断定ではなく、開店前に小さく試すべき仮説として読んでほしい。

商機1(最優先) 予約なしで座れる、質の高い一人飲み

商機2 キャッシュレスと多言語を、当たり前として持つ

商機3 17〜19時の「早い一杯」枠

商機4 長居できる席の不足(ただし小箱では部分的にしか埋まらない)

商機5 再開発が動かす人の流れを先に押さえる

優先順位と留意

着手順は 1 → 2 → 3 → 5 → 4。1と2は費用が小さく、開店初日から実行できる。3は営業時間の設計だけで試せる。4は内装費と回転低下を伴うため最後。なお中央区の飲食店は人口1万人あたり137.4店(全国40.32店)で、供給が薄い街ではない。「競合が少ないから商機」ではなく、店数は多いが不満が残る論点(予約・決済・席の居心地)に入り込むという筋の商機である。

7. 物件と家賃の相場(飲食店可)

まず判断の物差しを置く。利用者の計画では目標ラインの月商 212.4万円/想定客単価 3,462円。単純に割ると月613人、月25日営業で1日約25人。検討中の物件家賃は月25.0万円で、目標月商に対する家賃比率は11.8%である。

11.8%家賃25.0万円 ÷ 目標月商212.4万円
25人目標達成に要る1日の客数(客単価3,462円・月25日)
481万円大名2丁目の商業地公示地価/㎡(25m先・2026年)

11.8%をどう読むか

全国的な目安は月商の10%以内だが、この地点でその水準は現実的でない。半径1km圏の商業地地価は中央値297万円/㎡(18地点)、最寄りの大名2丁目は481万円/㎡で前年比プラス圏。地価が上がり続ける繁華街中心では、10%以内の飲食店可物件はまず出てこない。11.8%は「都心では珍しくない」帯であり、超過分の約1.8ポイント=月約3.8万円を何で埋めるかを決めれば成立する。

埋め方は「席数×回転」より「1人あたりの単価」に置く。25万円で借りられる面積は後述のとおり6〜10坪程度で、席は10〜14席が上限。1日25人はカウンター12席で2回転相当と現実的な線だが、席を増やす余地がないぶん、客単価3,462円を「一品追加で+400円」に寄せる設計(刺身+日本酒のセット、〆の一品)で吸収するのが素直である。

掲載事例から見た坪単価

図7-1 大名・西中洲で確認できた貸店舗の坪単価(月額) 大名2丁目・路面8.8坪 約4.1万円/坪 西中洲・2階10.58坪 約2.6万円/坪 大名1丁目・路面25坪 約1.5万円/坪 単位:万円/坪・月(募集賃料÷坪数/不動産ポータル掲載の個別事例)

小面積の路面ほど坪単価が跳ね上がり、2階以上と大型区画は下がる。3件のみの事例であり「相場」ではない点に注意。

統計的にまとめられた坪単価の平均値は、今回の調査範囲では確認できなかった。中央区のテナント賃料は最高と最低の開きが極端に大きいとの指摘があり、区平均で語る意味は薄い。25万円で狙える現実的な線は、路面なら6坪前後、2階以上・地下なら8〜10坪前後と読める。

広さ×階層の月額目安(確認できた区分のみ)

広さ\階層1階路面地下1階2階3階以上
5坪情報なし情報なし情報なし情報なし
10坪約36万円(8.8坪実例)情報なし約28万円(10.58坪実例)情報なし
15坪情報なし情報なし情報なし情報なし
20坪約39万円(24.96坪実例)情報なし情報なし情報なし

空欄は推測で埋めていない。地下1階・3階以上は今回の調査で該当区分の掲載を確認できず「情報なし」。なお口コミでは「4階という立地が難点」(●●●G)という声があり、空中階は賃料が下がるぶん初回来店のハードルが上がる。安い空中階を選ぶなら、看板・階段の見せ方に別途費用が要る前提で見積もること。

保証金・礼金

礼金1ヶ月とする掲載例、敷金・礼金ゼロを打ち出す掲載例の双方が確認でき、区全体で統一された慣行値は確認できなかった。飲食(重飲食)は原状回復負担が重く、保証金6〜10ヶ月を求める貸主もある業界慣行だが、この地点での標準値は未確認。初期資金は家賃25万円×10ヶ月=250万円程度を上限に見て資金計画を組み、契約時に実額で確認するのが安全である。

交渉で持つべき札

8. リスクと打ち手

図8-1 リスクと打ち手の位置づけ 着手しやすい → ← 着手しにくい 影響大 影響小 1 2 3 4 5 6 番号は下表に対応。位置は本レポートの評価による相対配置
リスク打ち手
1家賃比率11.8%+地価上昇による更新時の増額フリーレントと改定条項を契約前に交渉。単価を+400円押し上げる一品設計で吸収
2飲食店密度が人口1万人あたり137.4店(全国40.32店)と極めて厚い価格競争に入らない。刺身の鮮度・一人客の居心地という支持点で一点突破
3深夜0時以降の酒類提供に届出漏れ・用途地域の不適合契約前に用途地域を確認し、営業開始10日前までに所轄警察署へ届出。住居系地域では深夜営業不可
42027年2月末の福岡パルコ営業終了・新天町の順次閉店による人流変化天神西側の動線に依存しない集客(予約不要・常連・観光客)を初年度から作る
5混雑時の接客品質の低下(近隣店で不満が出ている論点)ピーク1時間の同時進行数を決め、それを超えたら入店を止める運用を先に決める
6現金のみ運用による取りこぼし(訪日客・若年層)開店時点でQR・カード・交通系を導入。韓国・台湾・香港客に効く

開店前にできる検証(2つ)

  1. 間借り・週末限定での単価検証:客単価3,462円が実際に取れるかを、既存店の定休日を借りるなどして週1回×4回だけ試す。検証すべきは「客数」ではなく1人あたりの注文点数。ここが崩れると家賃11.8%の前提が崩れる。
  2. 物件前の実測:契約前に、金曜20〜22時と火曜20〜22時の2回、店前の通行量と「立ち止まる人」の数を各1時間数える。大名は曜日差が大きいと見られるため、平日で成立するかを自分の目で確かめてから判断する。

9. この分析の限界

凡例:本文中のかぎ括弧の声は、口コミ・投稿の要旨(言い換え)であり原文ではない。店ごとの評価点・口コミ件数は記載していない。

出典

参照したWebページ:

出典・加工について

本レポートは、次の公的統計等を加工して作成しています(加工: 飲食店経営FLコンパス)。
国勢調査/経済センサス‐活動調査/住宅・土地統計調査(総務省統計局)、 国土数値情報・位置参照情報・地価公示(国土交通省)、宿泊旅行統計調査(観光庁)

周辺店舗と口コミの傾向は Google Maps のデータを、SNSの評判は X の投稿を、 当サービスが集計・要約したものです(原文は保存していません)。

ご利用にあたって

本レポートは、公的統計・公開情報・お客様が入力された数値をもとに作成した情報提供資料です。 事業の成果を保証するものではなく、税務・法務・投資・宅地建物取引に関する専門的助言でもありません。

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